他通貨での請求
Flowでは、異なるクライアントに対して異なる通貨で請求を行うことができます。たとえば、大半のクライアントにはユーロで請求し、英国の1社のクライアントにはポンドで請求するフランスの法律事務所などのケースに対応可能です。各案件は1つの通貨で請求され、Flow内で通貨の換算が行われることはありません(為替レートのフィード機能はありません)。海外のクライアントにその現地通貨で請求した場合、通常の海外請求書と同様に、為替差損益の計上は貴事務所の会計士・税理士が行います。
ルール#
- 1案件につき1通貨。 Flowは、案件自体の通貨、次にクライアントの通貨、最後に法律事務所の通貨の優先順位で適用します。詳細はクライアントアカウントを参照してください。
- 作業データは記録時の通貨を保持。 新しく記録された工数や経費は、記録時点の案件の通貨が適用され、その通貨が維持されます。
- レートは同一通貨にのみ適用。 事務所のデフォルトレートおよびスタッフのレートは事務所の通貨で設定されます。クライアント固有のレートはクライアントの通貨で設定され、クライアントに設定がない場合は事務所の通貨が適用されます。ポンドで請求される案件にユーロのレートしか設定されていない場合、工数にはレートが必要ですと表示されます。Flowが250ユーロのレートを自動的に250ポンドに置き換えることはありません。詳細はタイムトラッキングを参照してください。
- 1通の請求書で通貨が混在することはありません。 他の通貨で記録された作業は請求書の下書きから除外され、下書き画面には除外されたエントリーの件数が表示されます。
- 支払いは請求書の通貨で処理。 各支払いは請求書の通貨で記録してください。Flowは通貨換算を行いません。
- レポートでは通貨を分けて表示。 請求ダッシュボードでは一度に1つの通貨が表示され、会計用エクスポートデータには各請求書の通貨が出力されます。
- 信託口座(預託金口座)は1口座につき1通貨。 2つの通貨でクライアントの資金を管理する場合は、2つの信託口座が必要です。詳細は信託会計を参照してください。
具体例:英国のクライアントにポンドで請求する場合#
貴事務所はユーロで請求を行っており、マンチェスターの新しいクライアントがポンドでの請求書を希望しているとします。
- クライアントの通貨を設定します。 そのクライアントの案件で、請求 → 請求の詳細を開き、クライアントの請求を設定をクリックします(クライアントにすでに請求の詳細が設定されている場合は、クライアントページで編集をクリック)。クライアントの連絡先ページの請求の詳細カードで、国を「United Kingdom」、クライアントの通貨を「GBP」に選択し、支払条件を設定して請求の詳細を保存をクリックします。これ以降、このクライアントの案件における工数と経費はポンドで記録されます。(1つの案件のみをポンドで請求する場合は、代わりにその案件の請求の詳細で通貨を設定し、通貨を保存をクリックします。)
- クライアント向けにポンド建てのレートを設定します。 同じ連絡先ページの請求レートカードで、クライアントのデフォルトレートを設定し、必要に応じてフィー・アーナーごとのレートを設定して、レートを保存をクリックします。事務所のレートがユーロであるため、この手順を行わないと案件の工数にレートが必要ですと表示されます。
- 通常どおり工数と経費を記録します。クライアントのレートに基づき、ポンド建てで金額が算出されます。
- 請求書を作成します。 新しい請求書をクリックします。下書きはポンドで作成されます。クライアントの国が事務所の国(事務所の詳細で設定)と異なり、かつ税率が設定されている場合、下書き画面に税金が適用されるかどうか(リバースチャージなど)を確認するようメッセージが表示されます。貴事務所の会計士・税理士にご相談ください。税金が不要な場合は、税率(%)を0に設定し、会計士から指定された文言をクライアントへの備考に入力して、適用をクリックします。
- 請求書を確定してメールで送信します。クライアントには、支払い方法が記載されたポンド建ての請求書が届きます。
- 入金があったら、ポンド建てで支払いを記録します。
- レポートを確認します。 請求ダッシュボードのEURの隣にGBPのタブが追加され、エクスポートデータには会計士が換算できるようGBP建てで請求書が出力されます。
通貨の変更#
案件の通貨、またはそれに従うクライアントの通貨は、未処理の作業データが残らない状態でのみ変更できます。その案件に、別通貨の未請求で金額が設定された工数や経費、または請求書の下書きが存在する場合、Flowは変更を拒否し、何も保存されません。先に対象の作業を請求するか削除してください。レートが設定されていない工数は変更をブロックせず、作業データがすでに記録されているのと同じ通貨への切り替えは常に可能です。
設定 → 請求とレートにおける事務所の通貨の変更は、常に実行可能です。旧通貨ですでに記録されている工数や経費は請求書から除外され、下書き画面に件数がカウントされます。新通貨の額面金額として請求されることはありません。デフォルトレートおよびスタッフのレートの数値はそのまま維持され、新通貨としてカウントされるようになりますので、必ずご確認ください。工数が記録される前に、あらかじめ事務所の通貨を設定しておくことを推奨します。